文系は数3を学んだ方が入試で有利か

松谷です。

文系は数3を学んでいた方が有利か?

それはたまにある問いです。

まつたに数学塾では、稲荷塾と同様に結構な進度で進んでいきますから、小学生や中学生で入塾した場合は、高1くらいには数3をやるケースが多いです。

そうすると文理選択をする前に数3を学ぶことになると思うので、文系になるかもしれないけど数3を学ぶのってどうなんだろうという疑問が出てくるのは普通だと思います。

実際有名進学校、灘とか開成とか桜蔭とかは文系でも数3までやるそうです。

で、そのあたりの学校の生徒は文系でもやたら数学ができる傾向があります。

 

そこから文系でも数3をやった方が有利なんじゃないかという結論が導き出されそうな気がします。

しかし、実際はそうとは限らんだろうなと思います。

 

まず、数3をやると有利な点は、

三角関数や指数対数の計算が数3を通じて自在にできることが求められるので数2bの習熟度が高まります。

また、数3で学ぶ複素数や微積分分野で文系でも役立つところが一部あります。

たとえば、回転を表すのに複素数を使うのはベクトルや三角比で回転を扱うよりやりやすいと思います。

あと、理系でやる積の微分や商の微分合成関数の微分、回転体の体積を求める積分などは文系範囲でいいやり方を思いつかなかったときの強引な手法の別解として活躍する可能性はあると思います。

ただ、数3の知識のメンテナンスもそれなりに大変なので、実際に学んでからそのあと数2bまでの範囲ばっかりを2年くらいやったらまあ忘れますので、実戦で使えるほどは知識が残ってないんですよね。

 

 

じゃあ、なんで数3までやってる上記の進学校の文系の子は数学ができるんだよ!という文句が出るでしょう。

それは、数学的に特性がある子が数3を学んでいて、文系だとしても数3を飲み込めるくらいの力量と余裕があるということです。

そういう子はそれは数学できますよね。つまり鶏が先か卵が先かみたいな議論なわけですね。

まあ、でも高1くらいで数2bが身についていて次のステップとして数3を学ぶ段階にきてるんだったら文系でもやればいいと思いますけどね。高2だったらもういらないんじゃないですかねと思います。