知らないと無理な解き方
松谷です。
数学の問題を取り扱うときに、たまに知らないと無理な考え方を使う問題を扱うときがあります。
碁盤の目のy=xより下だけを通って行く場合の数確率で姿を現すカタラン数。その問題を解くときの対称移動させるアイデア。
凸不等式の一般化を証明するときの、接線近似を用いた別解。
1/√(x^2+a^2)の積分の置換の方法。
3次関数などの極大値と極小値の差を考えるときの方法。
などなど知らないと無理ですねという場合があります。
そういう場合は僕ははっきり「知らないと無理だと思います。ここで知ってください。」と言います。
「これは常識ですね。」というような感じで数学の参考書に書いてあったり、数学の先生が教えたりすることって多いと思うんですね。でも、当時の感覚からいうと、「いや常識じゃないでしょ?!あんただけの常識だがな」みたいに思ってもやもやした覚えがあります。
そして、今ある程度そういった知識や技術なども伝えなければいけない立場になって思うのは、やはりそれは「知らないと無理」ということです。しかしながら、知らないと無理な問題でも、ハイレベルな数学の問題を解くときに常識化しておいた方が得なことは当然あります。
だから、「知らないと無理です。でもここで知ったので常識としておきましょう。」が僕の姿勢としては納得感がありますので、そうしています。
しかしながら、本当に知らないと無理な問題で、一部の人だけが知っている内容でものすごく差が出てしまうとしたら、入試としたらいまいちかなとは思います。知識偏重というかね。