塾には行かないでくださいという進学校は多そう。しかし矛盾も見える。
松谷です。
塾に行かないでくださいという学校は多そうな気がします。
たとえば、洛南中高の先生は、自分の学校の教育に自信を持っているからか、学校の勉強だけで大丈夫なので、塾を嫌っているというようなイメージがあります。学校の課題も結構多いですしね。
しかしながら、その洛南中高の生徒の9割5分かそれ以上くらいは実際には塾に行っているような気がします。通塾率でいうとトップクラスかもしれません。しかも、主に課題の多い塾を選んでいるような気もします。
この矛盾は何を意味しているんでしょうかね?保護者不安と生徒内での同調圧力でしょうか?
ちなみに洛南高校の上のクラスの数学の定期テストとか見せてもらったら結構難しいんですよね。僕から見ても結構ハードだなと。平均点が40点切っているみたいなテストがありましたね。先生方としては、そういうテストでもしっかり平均60点くらいとれるようになって欲しい。そのためには学校の指導内容をしっかり消化すべきだという主張ですかね?学校の指導をしっかり消化してないからとれてないんじゃないですか!という主張でしょうかね。
また、こらへんの進学校でいうと、洛星とか西京とかの学校も、とりあえず中1の最初に、学校で面倒見ますから、塾には行かないでくださいというようなお達しをしているような気がします。(洛北はそんなこと言ってなかったような気が?)
これはまたどういう意図なんですかね?
学校の勉強を大事にしてくださいということでしょうか。それとも、データ的に、塾に通っている子が学校の成績が悪いとか、そのまま進学実績が悪いとかいう相関関係が強く出ているということでしょうかね?それを元に指導しているということ?
生徒や保護者の自由な選択を狭めるのはあんまり良くない気はしますけどね。普通に考えると。
そして、おそらく上記のような相関関係はないような気はします。
しかも、塾といってもいろいろあって、学校の勉強よりどんどん先んじて学んでいくような集団系統の塾もあれば、映像の塾もありますし、うちのような一科目だけやる塾もありますし、自習補助みたいな塾もありますし、個別指導で苦手なところをフォローしていくような塾もあれば、学校の成績をとらせることをイメージして、洛星対応クラスとか洛北対応クラスとか銘打っているクラスもあるようなところもありますね。どういう塾に行くなという意図なんでしょうかね?
一方で、塾を完全に学校に取りこんでいるような学校もありますよね。
西大和学園とかは大手の塾(研伸館だったかしら)を内部に取り込んで、放課後の指導を担当してもらって、それも含めて指導力を強化するという作戦に当てています。それが功を奏してか進学実績では、近年圧倒的な伸びを見せたという見方もできるかなと思います。
あっそういえば、洛星は新しい取り組みとして、大学生のチューターの先生を放課後に自習室に常駐してもらって、中学生の低学年はその自習室にあ強制的に全員参加にしようというような試みをしているみたいな試みをしているというようなことも聞きます。これは西大和を少し参考にもうちょっと緩くしてみたんでしょうかね。効果のほどはまだ良くはわかりませんが、価格への満足感・強制への不満・内容への多少の不満などはちょこちょこ聞きます。
全員が高校受験組である堀川とかは、塾に対する制限とかは特に聞いたことがないですね。結局ほとんどの生徒が何らかの塾に行っているような気はします。9割くらいでしょうか?
少子化の中、「うちの学校は学校の勉強だけで受験は完全に大丈夫です」というアピールは保護者目線でいうと経済的に安心する面もあるので惹かれる可能性があるかなと思います。それで、生徒をしっかり確保したいという思惑が主なのかしら。それとも本当に生徒はまったく塾に行かずに全部自分のところでやることが至高という考えなんでしょうかね。
まあ塾というのはスキマ産業ではありますから、塾が完全になくなって学校だけで完結する世界というのもいいとは思うんですけどね。そうなるとうちは廃業だから、まあちょっと別の道を考えることになりますが。。。
まあそれはそれで日本としては悪いことではないかなと思います。今はたとえば、中学受験とかの内容が小学校の内容を逸脱しすぎているから塾じゃないと対応できなくなっているんですけどね。大学受験も一緒かなあ。もし、学力試験が共通テストだけの未来になったとしたら、特殊な塾はいらなくなるかな。苦手な人が通う学校の補講系統のものだけあればいいみたいな。
でも、それとは別に勉強において学校とは別に自分の居場所があるってなんかいいと思うんですけどね。生徒がチューターの先生や僕や他校の生徒とコミュニケーションをとるなかで、有形無形の何かを受け取ってる気がするんですね。一つの場所だけたと息苦しいと感じるときもあるでしょうからね。
つらつらと、なんとなく、最近生徒や保護者さんから聞いた話で気になったことを書いてみました。何か答えがあるわけではないですが。


