2023大阪公立大理系数学を解いてみた
松谷です。
興味がありまして2023の大阪公立大理系数学を解いてみました。(ブログの記事稼ぎともいいます笑)
問題(大学HPより)
出題意図(大学HPより)
23zen2_math2_i.pdf (omu.ac.jp)
大問4つで120分です。
時間はそれなりにタイトです。このまえと解いた広島大や岡山大よりはタイトです。
出題の難易度ももう少し難しくなっており、適度な演習価値のある問題と感じました。一部かなり難しい問題もありました。
第1問 確率。ジャンケンの結果によって階段を上ったり下りたりする問題。
n回じゃんけんしたあとにm段目にいるにはというありがちな設定に少しスパイスをのっけています。
地味に数えたり、反復試行で考えたり、余事象を利用したり確率漸化式を運用したりといろんな確率の要素がもりだくさんです。
一つ一つは標準的ですが、それらにすべてしっかりどの方が最適か考えながら対応するにはある程度の力がいると思います。
第2問 複素数の直線に対する線対称移動。
原点通るやつですから、基本通り、x軸に重ねてから共役とってという作業をしたらいいんじゃないかなとお思います。
あとは、極形式やx+yiなどを扱いやすそうな方を適宜見極めて入れて計算する感じですね。標準的だと思います。
第3問 積分と不等式と極限。
まず部分積分を使って公式の証明させたあと、それを使いつつ不等式の証明をする。ただし、不等式の証明するとき被積分関数を評価する手順が
結構慣れてないと難しくて、阪大とか東大とかそういうところのちゃんと差がつく標準問題という感じです。そのあとはさみうちを使って極限を求める際も少し迷うと思うので、
普通に行くとちょっと難しいと思いますね。いい問題だなあ。
第4問 フェルマーの小定理
(1)から(5)まであって、(1)~(3)まではフェルマーの小定理そのものでした。これも知らないとなかなかできないと思いますが、知っている人にとってはサービス問題。
(4)はユークリッドの互除法考えれば瞬間ですが、(5)がこれはかなり難題です。(4)の誘導の利用が相当難しいです。99%の人にとっては捨て問になると思います。でも面白かったなあ。
いやあなかかなかいい問題たちだと思いました。
1番2番3番(1)4番(1)(2)あたりをどれだけ取りこぼさずいけるかといったところで、医学部などで数学で少しリードしたい人は、ミスをなくしたうえで、3と4でどこまで踏み込めるかですね。