2024共通テスト数1A,数2Bの追試はどんなだったか?

松谷です。

そうそう、この前共通テストの追試の英語を解いてるときに気づきました。

あっ、2024共通テストの数1A、数2Bの追試はどうだったんだろうかと。解いてないわと。

令和6年度 追・再試験の問題 | 独立行政法人 大学入試センター (dnc.ac.jp)

ということで、たまたま教室を開けてくださいという要望があったので、振替をしていたのですが、教室に来たついでに解いてました。

数1A

全体

あ~、これくらい波がない問題だったら二次勝負になるからいいなあ。難易度的にも分量的にも。余計な難しさや量の圧迫感を出さないで欲しいなというのが本音です。筆記試験はこれだけにしてあとは小論文とか面接勝負の問題にする流れの大学にとっては選抜機能的にはいまいちかもしれませんが。形式的なことでいうと、グラフだったり、真偽だったりを選択させる場面が多いのですが、そういう形式にすることでカンで当たる子と実力で正解する子の差が出にくくなるのはちょっとなんだかなあとは思いますが、その程度はささいなことかもしれません。結局僕としてはある程度実力がある子が二次勝負になってくれればなんでもいいなと思っているだけなので。選択問題の中では、確率、整数、図形の中で図形だけだいぶ難しかったような気はしました。でもトータルすると本試より少し簡単だったんじゃないかなと思いました。追試の方が簡単っていうのが不思議ですが。

 

第1問対称式の計算や文章題をからめての不等式の処理や、余弦定理などの図形と計量。全体的に無理のない適度な問題かなと思いました。

第2問二次関数の絶対値の処理の問題。データの分析問題。二次関数の方は場合分けしてグラフ書くにしても少し楽に書けるかね?という題材でした。最短マスターにものっているような。データの分析は新課程を意識して少し外れ値を絡めたような問題でした。ちゃんと定義を知っていれば計算していくだけではあると思います。逆に定義を知らないと辛いかなと。適度な感じがしました。

第3問タイルの塗り方の確率の問題。漸化式とかで題材になるようなものを数1Aの確率の範囲に落とし込まれている問題です。丁寧に場合分けして追っていくだけです。少しやりやすいんじゃないかなと思いました。

第4問整数の問題はあえていったん飛ばしました。いつも確率整数ばっかりやって図形は余った時間でやるため消化試合感が出てしまっていたのですが、新課程の共通テストでは整数は選べませんからね。二次には出るところは出ますが。第5問終わってから消化試合としてやりました。内容自体はあまり面白いところもないような問題でした。整数方程式を積にするのとn進法の問題でしたね。内容的にも分量的にも割とやりやすいんじゃないでしょうかね。確率と同じくらい。

第5問の図形はばりばりの図形問題ですね。円周角の定理、メネラウス、面積比、五心と。これに方べきとチェバあたりが出たらほぼすべてですね。これは結構慣れがいるなあというのが正直な感想です。図形問題については短時間で考えようとすると詰まった時になかなか思い浮かばない面がありつらいんですよね。個人的には時間を気にしないで考えるのが幾何の楽しみだなと思うんですけどね。。ということで結構いろんな問題にあたって訓練をしておかないといけないなと思います。でも全員が図形問題にしっかり取り組むわけだから受験生全員がかなり鍛えられるのかなあ。。。それとも図形が多くの人の鬼門になるのか。。。ちなみに全部中学数学範囲という印象です。中高一貫の子は中1,2でやる内容で、高校受験組の子は高校受験でやる内容です。もちろん高校の数Aという範囲なんですけど、実質中学でやる内容なんですよね。

数2B

全体

僕としては適度な難易度と量に感じました。そこまで早解き力が高くない僕が3問の選択問題をすべて解いてちょうど終わるくらいが僕としては無理がないように感じます。それくらいの余裕があれば得意な人は落とさないし、苦手な人は落とすかなという感じなので。実力がある人が二次勝負に挑めるかなと。本試と同じくらいのレベルかなと思いましたが、どうでしょうか。正直本試がもううろ覚えですが。。。。新課程では60分から70分に変更になります。つまりこの選択問題を全部といて70分という設定くらいのイメージを持てば十分かなと。実際にはそれより少し楽になるかもしれませんが。

第1問対数の置き換えと三角関数の公式を利用してのtanの値の推定。そんなに難しいところもなく、誘導に乗って行けばできるかなと。

第2問微分してグラフを描いてからの積分しての面積を求める。またその面積の変化を考える。これも昔のセンター的な定番な感じの流れでやり易いかなと思いました。

第3問統計は二項分布、正規分布への近似、信頼区間、標本平均の信頼区間を求めるという感じで、いろいろな知識が問われました。というかただ覚えているだけの人を駆逐したいような感じで、内容を分かってないと混乱するんじゃないかなと思います。新課程に向けての試しが感じられる問題でした。本試もそうですが、今までのレベルからするとちょっと難しいです。新課程ではこれに仮説検定を絡めてさらに複雑度が増すというのが狙いですね。初年度に限っては試行調査通りくらいのオーソドックスな出題になるとは思いますが。

第4問2直線の間を点が折れ線で移動していく数列の問題。この年度の東工大の問題を先取りしたような内容だなあ。漸化式を解くというより立てるという感じの問題ですね。東工大と同じく図形的に変化の割合を考えると楽な感じですね。そのあとは折れ線の長さを求める感じのシグマ計算ですね。二次力がある人が取りやすく、そうじゃない人ができなさそうな問題です。

第5問ベクトルを斜交座標で考えたり、違うベクトルを基底にして変換したりといった問題です。少し目新しい問題ですので、ついていくといった解き方でいいかなと思います。一から自分で考えると面白いなと思いますが、誘導形式で焦りながらだとその良さが減りますね。

 

 

うん。全体的には1A,2Bで適切な難易度&分量に感じました。50~60点くらいにおさまりそうに感じます。2Bの方がちょっと悪いと思いますが。受験学年が全部受けたら予想平均点は1A58点,2B52点くらいでしょうか?個人的にはこれくらいだといいなと思います。

 

今年は新課程で情報が入ったり、国語の現代文が変化したりと全体の変化が大きすぎるので、そんなに難しくしてこないだろうなという予測は立てられていますが、実際はふたを開けてみるまではわからないのでね。

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