2023 名古屋大数学を解きつつ二次数学の感覚を。

松谷です。

共通テストを解いていくと頭の動かし方が少し誘導に頼った変な動かし方になったりすることがあります。センター試験のときよりはまだ頭を自分で動かしているような気はしていますが、やっぱり二次試験とは少し違うので、

2023の名古屋大理系数学を解いて感覚を戻そうとしてみました。

問題は下記のサイトなどをご参照ください。

2023年度 名古屋大・理系数学 (densu.jp)

2023年度 名古屋大学 理系数学【総評と感想】 (mathclinic314.com)

全体

名古屋大の数学というとかなり難しい問題があると聞いていましたが、ここ2年くらいは割と標準的なセットなのかもしれません。時間は150分で4問ということですごく時間に余裕があります。そのぶん1問1問の思考や処理が重厚ということなんですが、今年に関しては第2問の(4)を除いてそれほどではないのかなと思います。名古屋大といえば、場合の数や確率、特に確率漸化式というイメージがありましたが、今年は珍しく出ませんでした。あと、名古屋大で特徴的なのでは、高校で学ぶ公式集などが配られているということです。公式は加法定理など受験生なら当然覚えているものなのでほぼ役に立ちませんが、和積の公式などのど忘れしたときに役に立つかもしれません。逆にそこに載っていない公式は無断で使わずに証明してから使うべきという噂もあります。医学部とかだとボーダーは二完二半くらいですかね。3完1半したらかなり有利そうです。

第1問 4次方程式が特定の複素数解をもつための係数の条件

共役な複素数解が2組あることまでわかっていて、4次の解と係数の関係を自分から作って係数比較すればいい感じです。あとは、3次と2次の係数を並べた点(p,q)が描く軌跡を求める問題が続きます。いつも通り、(p,q)に対してt,uが存在すればいいというように読み換えて、解の配置の問題に持ち込むことになります。標準的な良い問題で合否を分けそうです。東大京大理系受験生などなら高2くらいでクリアしておいて欲しいレベルの問題ですが、実際にはそんなに簡単じゃないと思います。

第2問 円と円の重なりの部分を回転させた体積

まず円と円の重なりの部分を特定するために座標計算して交点を求めます。そのあと(3)で回転させますが、半分に分けたら円錐と球の一部に分かれますのでそれぞれ求めます。円錐は積分などせずにやって、球もπr^2の積分なのでルートが外れてさくっと出ます。で、(4)が問題です。これを微分するのですが、恐ろしい計算です。ただただ長い計算をやり切れば因数分解できて極値をとる半径rが確定します。37分ならできるのかもしれませんが、、、、入試問題としてはどうなんでしょうね。。(4)はおいておいてほかの問題にまずは取り組んだ方が得策ですね。(3)まではやや易しいから標準くらいの間です。(4)は難しいという判定になるんですが、面倒すぎるというのが実際です。

 

第3問 方程式の解の個数

方程式の解の個数をとらえるときには、グラフよりというのはちょっとだけあいまいなことがあります。二つの曲線的なグラフがあって両方が単調増加などのとき、グラフの見た目からという議論だけだと基本的に減点対象になると思います。引いて微分したり、パラメータ分離したりして、中間値の定理などを用いて議論をしめくくるべきです。(1)の内容どこで使うのかなと思ったら(3)の関数を微分したときの分子に登場しました。このように誘導があれば(小問)流れを読んで利用するべきなんですが、利用の仕方もいろいろです、

・「(1)を用いて(2)ができて、(2)を利用して(3)ができる。」

・「(1)は独立。(2)も独立。(3)で(1)、(2)を利用。」

(1)の使い方にしても、(1)の結果をそのまま利用することもあれば、(1)を解くときに使う方針を利用する場合もあれば、(1)で具体的な状況をつかんでくださいねという場合もあります。名古屋大は割と小問が多いのでその誘導の利用の仕方はしっかり考えないといけませんね。

全体難易度としては標準的だと思います。

 

第4問 多項式の係数に関する問題。

二項定理も絡んだ多項式の係数の問題です。いやこれは面白いですね。この小問3つは全部示せという問題で、結論がわかっているわけですね。ということはその結論を分析して回答の方針をつかむというのが大事なこつかなと思います。たとえば、(1)でn!を出すためには、xに1を代入したらいいなとか、(3)の示すべき式の右辺の形からPn(x)をPn+1(x)にしたものを検討すればいいなとか、そういうことに注目します。あとはシグマ記号自体は圧縮記号なのである意味わかりにくいので、展開すると式の意味がつかみやすくなるかなと思います。それで結論の右辺の式と並べて検討していたらそうしたら(2)のPn(x+1)をx倍したらいいことに気づくと思います。面白い問題で東大京大っぽい問題でした。問題の処理量も多くないので。標準からやや難くらいだと思います。

面白いので解答を清書して載せようと思いましたが、ちょっと面倒くさくなったので割愛します。。でも授業で使うかもしれないのでいつか書いてきます!

 

問題の読み方や小問の利用のし方を学べるいい問題セットでした!共通テストとは違って楽しさがありますね!

これくらいが差がついていい感じだと思いますが、もうちょっと刺激が欲しい人は2020年以前くらいを解くといいようです。またやってみます。

 

-------------生徒募集の流れ!-------------------

中学受験が終わった頃の1月中下旬くらいにHPのトップ画面で次年度募集開始のご案内

→HPからメールで問い合わせ&カレンダーにて面談日入力して頂く(第1弾が1/28~2/4の予定)

→面談にて塾のサービスとご家庭のご要望の齟齬がないか確認(中学数学は基礎学力テストあり。当日受けることも2,3日中に受けることも。)

→近日中にご入塾されるかどうか決定して頂く。

※気になることがありましたら、募集開始待たずに気軽にお問い合わせください!

※万が一小学生部や中学数学クラスで募集定員を上回った場合は、募集開始日以降にメール頂いた順にご検討頂く。(去年は小、中学生は定員を上回っていましたので念のため)

※高校受験の高校生などは高校受験後に2月以降いつでもご連絡頂く。募集第2弾の位置づけ。

※募集定員は今のところ小学生部4,5名程度(小4,小5,小6)、中学数学7,8名程度(主に中1、中2)、高校数学各クラス3名程度(主に中2,3,高1,2,3,高卒)

※募集生徒イメージ

小学生部:算数が好きまたは得意でどんどん新しいことを学びたい生徒。コミュニケーションをとりながら学習できる生徒。

中学数学:中学数学3学年分を1年以内に楽しくマスターすることに意欲的な生徒。

高校数学数1A2B3C:東大京大医学部など高い目標をもっており、反転授業を用いた授業形式の中で高校数学を自律的に学びながら、学校より一歩先に受験に通じる基盤となる知識と技術を身に着けたい生徒。

高校数学演習クラス:数1A2B3Cクラスで身に着けた技術を受験で使えるものに昇華させていき、入試や模試などの難しい問題でも解ききれる力を身に着けたい生徒。

 

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