やっておきたい英語長文改訂にみる音声との付き合い
松谷です。
参考書コーナーを見ていると、昔の名著と言われる参考書が改訂されたりしているんですね。
例えば、昔やっておきたい英語長文という参考書が流行っていました。
こんなやつです。でも、英語長文の内容自体はとても良い物ですが、
解説が薄いとか、英文構造が詳しく示されていないとか、音声がついていてないとか
そういった理由で、そろそろ役目を終えたんじゃないかと言われていました。
ただ、その使用者に解読の努力を強いている感じが逆に実力を高めるというように主張している人もまだいるにはいました。
でも、そうは言ってもそれはマイナーな意見だったのでそろそろもう終わりかなと思っていました。
しかし、書店を見たら
改訂版が出ていました。英文構造は示されていなかったですが、音声がついていました。
つまり、音声については古き良き時代の良さとは関係なくつける方が良いものという認識になったということですね。
そういえば英文解釈の本である、英文熟考や、基礎英文問題精講などにも音声がついていました。そして今どきのものはCDなどではなくダウンロードかストリーミングでアプリで聞くという形になっています。
さて、その新しくついた音声の使い方はどうすればよいでしょうか?
一つは、その音声スピードで読めるようにするというスピードの指標です。
あとは英語のリズムを身に着けるというための道具という役割です。
正直長文読解素材の英語音声が、リダクションやリエゾンなどふんだんに行われているということはありません。
つまり、聞き取りにくい音声変化を聞き取る練習というのには使えません。
そうではなく、ある程度のスピードの英語のリズムを体感して、前から前から英語を処理していく頭の流れを身に着けつつ、一読でさっと体で英語の内容をとらえられるようになるために使うというのが現実的な使い方かなと思います。
復習時に英語音声を聞きながら、オーバーラッピングなどしながら、長文をかみしめる練習は、和訳を書いたり内容一致問題の記号を選んだりするだけよりはるかに英語しているなという感覚なんじゃないかなと思うんですね。