人の振り見て我が振り直せ

松谷です。

ひとのふりみてわがふりなおせ

ということわざがあります。

人の振り見て我が振り直せの意味として、辞書にはこういう風に書かれていました。

他人行動を見て、良いところは見習い悪いところは改めよということ。

あー、一般的になんとなく反面教師とせよみたいなイメージで使うことが多い気がしますが、基本的な意味としては良いことも吸収せよというのも含意しているんですね。

 

さて、生徒の一人から、学校の先生が幾何の問題を出してくれたんですけど、わからないんです。

と言われました。

見てみたら、こんな問題でした。

ふむふむ。

簡単そうかなと思って、1分くらい考えたときに気づきました。

 

おかしいということに。

 

 

これは条件不足だなと。

 

 

これでは答えが確定しませんわな。Bの位置動かしていけばBEの長さが変わりますもの。

 

なんの条件が不足しているかというと、Hが垂線の足であるという条件が欠落しているわけですね。

これでは解けないなあと。

 

その条件があれば、まあある程度中学数学に習熟している人だったら5分くらいで解けるんじゃないかなと思います。

 

この件で、「人の振り見て我が振り直せ」という言葉が強烈に頭に思い浮かびました。

 

この問題を先生が40人くらいに出したとするじゃないですが、そうしたら解けないで悩んでもんもんとしていた生徒が結構いたと思うんですね。もしかしたら3時間くらい悩んだような生徒もいたかもしれません。もし平均で1時間なやんんでいてそれが40人分だとすると40時間分のロスを生んだともいえます。

人の貴重な時間を奪う恐ろしいミスだなと。

そんなことをしないように、特に、問題文はミスがないように、慎重に提供しないといけないなと。

近年大学入試などでも出題ミスが取りざたされていましたが、特に入試などの人生を左右する問題についての出題ミスなどは本当に恐ろしいことですしね。

 

しかしながら、実際は反面教師にするだけでなくいい面も見習うべきかなと。

つまり、少し余裕がある生徒向けに、チャレンジ問題として、結構考えなければならない問題を出したわけですね。学校の先生の忙しい合間の時間を縫って、それでも生徒に退屈させないように、数学の面白さを知ってもらうように出したというわけですね。その心構えというのはまさに見習うに値するものです。

あと、単純に、求められている図を自分で順を追って作図していく力が高まってくると必然的に出題ミスにも気づけるなということも感じましたね。もしかして出題ミスすらも見つけてもらおうと思って、一応見つけやすいようにHという正しい出題の残り香だけは残しておいたのかもしれませんね。そうだとするとなかなか食えない先生ですね。はは。

まあ、ただ生徒が出題を写し間違えた可能性の方が高いような気はしますけど!

 

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