現実と夢のどちらを押すか?
松谷です。
入塾に興味をもってくださった生徒さんとお話すると、学年によって現実的な話と夢の話をどちらをするべきなのかなと思うことがあります。
子どもはものすごくいろいろな可能性があります。
なので、どんな目標を述べる権利がありますし、目指してもいいと思います。
どんな生徒にも、こんなに伸びた生徒の例があるよとか、これを全部理解して吸収できれば可能性あるよとかそういった話をしてあげることも頭をよぎります。確かに、少ないながら高2終わりの偏差値40くらいから早稲田合格とか、2年間で学年ビリくらいから私立医学部合格とか、高2の秋くらいで偏差値50台くらいから京大に合格とかそういった例は確かにあります。
しかしながら、ネットとかの無責任なアドバイスとかではなく、自分の塾に入塾して頂いて頑張ってもらうとなると結構言葉には慎重になってしまう面もあります。
責任をもって指導していくとなると現実的な路線も見据えてもらいながら指導しなければならないかなと。上の逆転例はいろいろと固有の背景がありますからね。もともと能力はあったけどさぼりにさぼってただ勉強してなかったとか、学校の先生がその子のいくつかの理系科目での力を見出せなかっただけだったとかね。
例えば、高3の偏差値50くらいの人で国公立医学部とか東大、京大志望ですとか言われたらふつうは現役では99%無理です。
僕はストレートにそういっちゃうんですね。
もちろん0%ではありません。本当に全国トップレベルにスポーツに打ち込んでいた人でどうしても勉強の時間をまったく取れなかった人が、全国トップクラスの集中力と理解力で毎日苛烈に勉強し続けたらありうるかもしれません。もしくは、数学だけは爆発的に出来ていて、英語理科が本当に0だけれど、残りの期間に英語理科だけに完全にフォーカスするとかそういうのでも可能性はあるでしょう。
しかし、ふつうにある程度勉強をやってきた人だった場合はまあ可能性はありません。
それでも、夢を目指して2浪くらいすることを視野にして目指せばかなり可能性は開けてくるかもしれません。
ただうちの塾にいて残り1年間で目指していくとなると現実的には難しいなとも思ってしまいますね。
でもこれは僕の今の経験上の視野の狭さでそう思ってしまっているだけなのかもしれないなとも思ってもいるんですね。だから、もしそういう不可能に見える夢を追いかけたいのならば現実的に無理だろうなと思っている僕が指導するべきではないんだろうなとも思っています。偏差値30からの逆転合格とかをうたっている塾とかに足を運んだらそういう超逆転にかけた指導をして、ただひたすらに講師がそれを信じて指導してくれるのかもしれないなとも思うんですね。それでも99%は直前に志望校変更になるとは思いますけど。
結局、ある程度学年が若いうちから積み重ねていく勉強をしていくことが大事だなと思います。それが小学生とかである必要はないですが、高1くらいからはしっかり内容が積み重なっていかないと間に合わないのが受験の現実かなと。よっぽど恵まれた状況があれば別でしょうけど、自分がそうなのかどうかもわかりませんからね。
でもね、一方で何歳から学び始めても遅くないとも思っているんですね。You are never too old to learn.(It's never too late to learn.?)という感じですね。だから、3浪しても4浪しても、再受験でも行きたい大学に行くというのはそれでいいと思うんです。それぞれの塾が許容できる範囲があるだけでね。