ベクトルと幾何どっちが勝つか?
松谷です。
僕はですね、ベクトルという道具自体のことを、数学的センスがない人の救世主だと思っているんですね。
数学的センスというのをここでは、幾何的な直観力が働きにくい人とします。
幾何的な直感力が働かないときにでも、数多くの図形的な問題をベクトルは計算的に処理することを可能にしてくれます。これは空間図形などでも同様です。
これは結構すごいことだと思うんですね。
直観力自体は徐々に育まれていきますが、なかなかすぐには磨けないというのもあると思うので。そういう意味では受験生にとっては心強い道具かなと。
こういう処理押しができる面もあって、努力が報われやすいので、入試などの問題としては割と良く使われる道具ですし、ベクトルを主題とする問題は適度な平均点が出るような気がします。
座標も一種のベクトルですから、機械的計算を可能にしてくれますので、入試ではよく用いられます。
しかしながら、たまに、ベクトルや座標で押し切ることが原理的にはできても、計算的にはかなり苦しい問題もあります。
そんなことを考えていたときに、生徒が質問してくれた問題が、こんな問題でした。
四面体の問題は、ベクトルでアプローチすることが多いですが、計算だけでいくとかなり苦しい問題もあるので、いきなり計算を始める前に、少し幾何的な考察を入れますが、すぐわからなかったんですね。
じゃあ、まあ内心とか垂直とかあるし、ベクトルで行きますかあ。まあごり押しするかと。しかし、これがベクトルだとかなり大変で、ベクトルにこだわってしまったためすぐ答えてあげることができませんでしたね。。。
いやベクトル厳しいかなと思ってもう一度幾何的な考察もしたんですが、僕の直観力ではすぐに思いつけなくてね。。。。
でも、ベクトルをあきらめて、じっくり幾何で考察したらまあ概略の答案自体はかなりあっさりしたものになりました。
しかし、幾何でやりきるという判断自体は難しいなあと思いましたね。入試ならなおさら。
考察もそこまで簡単じゃないと思うので。
いやあ、、反省ですね。
でも勉強させてもらったと思います。受験で幾何をかなり使う問題ってなかなか希少なのでね。ありがたいことです。
答え気になる方は聞いてください〜。
中1,2で出来る子もいるだろうし、高3でも大抵の子が出来ないという問題ですね。