2025京大理系数学、京大文系数学所感
松谷です。
皆さん試験本当にお疲れさまでした。
うちの塾生だけでなく全受験生が良く戦ったと思います。泥のように眠って欲しいと思っています。
さて、先ほど京大理系数学と文系数学を解きましたので、その所感を述べておきたいと思います。
なるべく解答そのものは入れないようにしていますが、先入観を入れたくない人(これから演習で解く人や受験を受けたばかりで見たくない人)などは見ない方がいいかもしれません。お任せします。
また、家で解いているため難易度の感覚が試験場で解いているのと少しずれている可能性もあります。試験場で解いている人が一番偉いので。ご容赦ください。自分の経年比較用という用途もありますので。
予備校さんのページのリンクを張っておきます。問題とか見れます。
https://kaisoku.kawai-juku.ac.jp/nyushi/honshi/25/
https://www2.sundai.ac.jp/sokuhou/index.html
京大理系数学
全体 近年易しめで来ていた京大数学が去年一気に難化したんですね。それこそ、30,40点くらい平均点が下がったかなと思います。今年はその路線を踏襲したようで、難しいママでした。僕は難易度は去年と同じくらいに感じました。ちょっと個人的に時間がかかった問題があったので。京大お得意の整数の問題と確率の問題は多分すごく出来が分かれると思いますし、本番でこそやりにくいと思います。ただ、残りの数3Cの問題はある程度定型的な問題で処理量はあるものの手はつきやすいとは思います。京大の好きなベクトルもあります。去年と違って誘導と思われるような小問はゼロでした。自分で解法を構築していく部分に京大らしい部分が見え隠れします。う~ん3完というのは案外難しいかもしれませんが、できたら勝ちがぐっと近づきます。1,3の処理系統をしっかりやって、あとは、5の数3Cの軌跡の処理系統をがっつりやるか、2の整数の思いつきにかけるか、4ベクトルの論証をしっかりやるか、6の確率は難しいか。医学部志望の人は4問半くらいが合格ラインでしょうか。
第1問 (1)複素数の変換と絶対値(2)積分計算
(1)まあこれはしっかりやって欲しいですね。zの動きが円周上動くうえに、z+〇/zみたいな形ですから、まあ極形式使いたくなるかなと。あとは絶対値を考えて三角関数の増減考えるだけですね。やや易しいのではないでしょうか。
(2)1つ目は分子を分けて処理してやればいいですね。置換したり、微分形を作りに言ったり、分子の次数を落としたり基本の積分処理に習熟しているかが問われています。2つ目は1+c,1-cですから半角と思えば絶対値外せますね。そうしたらお決まりの積分ですね。これもやや易しめでしょうか。第1問はできたら3つとも完答したいんじゃないかなと思います。
第2問 整数問題
いや、この問題で入試本番で出すのってどうなんですかね。。。最小って書いているし、分かるまで調べるの精神で。ちょっと面倒くらいのところまでやった人に答えがささやいてくれるわけですね。y^4とx^6並べつつ、6乗はすぐ爆発するから、ちょっと書き並べてみたら、具体的に見つけられる。というのが定石的な話です。本番じゃなければ絶対見つかると思います。これ本番だから嫌なんです。そして、答え見たときにやっとしていいのか、悲しんでいいのか、怒っていいのか。僕は正直この問題が割と合否の分かれ目になる気がしていて、とてもとても複雑な感情でした。もちろん探して見つけてしまうのが無理であれば、移項して因数分解などをして見つけやすくする方法もあるかと思いますし、余りに注目する方法もあると思います。難易度はよくわかりません。標準なのかもしれませんし、やや難しいのかもしれません。
第3問 接線に垂直な直線のx切片の取りうる値の範囲
式を立てて、直線のx切片をtで表して、あとはその増減を考えるだけです。微分が、塊で分かりやすい形になっていますので、増減の方向が一致しているかどうかに注意してやるだけですね。logだから一致しています。図が結構書きにくくて、僕は途中で図を書くのをやめましたね、、、それでただの計算問題として処理しました。標準なんじゃないかなと。この問題は結構取りたいんじゃないでしょうか。地道に処理していけばできるというか。
第4問 空間ベクトルの3点を通る平面が交わるところ
ある条件を満たす3点を通る平面が1点で交わることの証明です。3文字がある条件を満たすすべての場合において、通る点を求めよと。すべてのですね。うーん、係数いじるかどうしようか迷いながらも、まあ必要条件で攻めてみました。そうしたら、まあ3つ出せば係数比較で一つのベクトルが思い浮かびあがりました。必要性として。そこは常に通ると言えばいいですね。(2)の体積はおまけですね。比を考えたらいいですね。あら、四面体の外ですか。そうですか。う~ん、ちょっとやりにくいかも。標準とやや難の間かなと。
第5問 2点を通る直線がxy平面と交わる点の軌跡
割とよくある問題ですね。軌跡上の点(x,y,0)についてパラメータθ消去して関係式作ろうかなと思ったものの、ちょっとやりにくい。とりあえず、パラメータ表示してみると、あっ分母一緒か、割りましょか。0じゃないか気にしながら。そうしたら、tan出てきたし、まあこっからなんとかパラメータ消去無理やりやることもできるな。また、θの範囲を軌跡に反映することを忘れないようにと。実力や経験値がはっきり出る問題ですね。標準とやや難の間なんでしょう。
第6問 コインを投げて1か0を出して、その積についての確率。
コインを投げて1か0を出す。一つ隣のやつ同士をかけたものを並べたときにその和が奇数になるかどうか。まず初見ですごく京大によくありそうな問題かなと。前の状態が如実に影響してますからね。まあ漸化式かなと。でも、n+1番目が奇数に影響するのはn番目が奇数かどうかだけちゃうなと。n番目の右側のコインが0,1のどちらなのかにも関係あるな。う~ん、補助数列を使って場合分けして漸化式立てましょか。全事象の確率1も使いつつ、係数に気を付けて連立漸化式解くかと。あれ~、ちょっと途中で計算を間違いまくってしまって、、、なかなか上手くいかなかったですね。いろいろ組み合わせて得られた2つの数列の和が1/2が実はあまりにも当たり前の式だと気付いたときには、しまったと思いました。。。ようやく上手く組み合わせて偶奇の場合分け系統の漸化式に持ち込めました。いやあ僕は結構難しく感じましたね。
京大文系数学
全体
去年と同じくらいの難易度に感じました。でも去年よりはやや定型的な問題にもみえるので、豊富な練習量があればもうすこしとりやすいと感じる人もいるかもしれません。今回は誘導の小問がなく、京大らしいです。2完はしたいと思います。3完したら文系としては勝ちでしょう。1と、2,3,4のうちどれか2問とるみたいな感じかなと思います。
第1問 (1)条件つきの等式証明。(2)整数の割り算
(1)指数方程式みたいな感じです。指数部分に文字がありますので、主役になって欲しいので、対数をとるかと。3でも5でもeでもなんでもいいかなと。あとは等式にぶち込んで成立を言うだけですね。ちょっと仰々しい式も通分したらきれいに消えてくれますね。標準かなと。
(2)「整数」の割り算です。整式の割り算ではありません。ただ、整式としてとりあえず割り算をしてやってから、整式の割り算と整数の割り算の違いを認識してもれなく数えるわけですね。漏れそうですね。理系だと標準ですが、文系の人だとどうだろう。でも標準か。
第2問合成関数を含む恒等式が成り立つ条件。
合成関数!定義だけ知っているかどうが気になる。。。2次の項はすぐわかるので、あとは文字で置いて、計算して係数比較するだけですね。ちょっと場合分けしつつ、まあそこっまで迷うところもないような気がします。標準という感じですかね。
第3問 硬貨を投げて1,2が出る。それを並べた数が6の倍数になる条件。
こちらは理系に比べると京大らしい典型的な確率の問題です。n絡みの確率であからさまに前の影響を受けていますから、第一勘は漸化式ですね。しかし、漸化式一発だけではなく、わずかに最後は2じゃないといけないというスパイスがきいています。とはいえ、まあなんとかできたい問題です。標準からやや難の間くらいの問題であって、この問題が合否を分けそうな気がします。
第4問 絶対値付き二次関数と別の二次関数の共通接線と面積
いやあ図が書きにくい。だから面積がどこか把握しにくいんですよね。まあでもやっている処理はお決まりです。接点を設定して、もう一方に接するとやればいいですね。今何を求めているのかに注意しながら地味に進めたらいいですね。でも穴居っく面積を求めるときには、上下関係や左右関係など把握できてないと立式が不安なので、丁寧に図を書くしかないと覚悟を決めますね。最後の積分計算はそんなに工夫もないか。接する=重解なので1/3公式に持っていくかってところですね。いやあまあ標準でしょうね。ちょっと手数は多いものの努力がそのまま結びつくタイプの問題だとは思います。
第5問 理系第4問と同じベクトルの問題
う~む、これは結構文系としては難しいんじゃないかなあ。文字が多すぎる&空間ですしね。やや難と感じると思います。