2025東大理系数学所感

松谷です。

京大に続きまして、ついさっき2025東大理系数学を解きましたので、その所感を述べておきたいと思います。

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ちょっとまだ各社の解答をじっくり見れていませんが。。。。解いて疲弊しました。。。

全体

いやあ、今回も相当なレベルですね。。。去年よりは難しいと思いますし、もしかしたら、過去30年くらいではトップ5くらいに入る難易度かもしれません。(2023,2022,2013,2010,2009あたりが難しいと言われています)

う~む受験生にとっては、かなり厳しい時間だったと思います。正直僕くらいのレベルでは全部解くだけで相当に疲弊してしまうレベルです。

ただ、唯一の救いは定型的な問題がいくつかあるということですね。1と3と6ですね。ここで2問ちょいくらい押さえればあとは、まあ(1)とかでお茶を濁しておいて55点くらいあれば十分合格ラインなんじゃないでしょうかね。こういう定型的な問題があるのとないのでは受験生心理は全然違うのかなと思います。だから、点数だけ見たら、安心問題がない2023より出るのかもしれませんね。僕の心理的負荷は同じくらいでした。。。理三はちょっとわかりませんが、70~80くらいですかね。

 

第1問 内分点が描く軌跡についての面積、弧長

まあまずは、ベクトルの内分公式を使って内分点をパラメータ表示してあげますね。パラメータ表示は、t=0や1を入れたら間違ってないか確認できる親切設計。そのあと、面積ですから置換積分っですね。x成分に戻りが入らないかに注意してと。似たような問題が近年の京大にありましたね。(3)は弧長ですか。いそいそとパラメータタイプの弧長の公式に放り込んでと。aの多項式にせよだから、このルートの積分まあ二乗が外れるのかな?あ~よかった正解確信ですね。今回の中では良心的な問題で標準的な難易度です。

第2問 不等式を利用しての積分の極限

まずはlogx≦x-1を証明せよと。そりゃあこれを利用しますね。どう利用しようかなと。直接利用してもあれうまくできないぞ。。。(直接利用してもできるみたいでした。。。)とりあえず、logxの積分だから先にこれを解こうとしてみるかと。そうしたら、微分側のlogから1/nが降りてきてなんか進展があるかな。あっ少しできそうな形になったか。ここで部分積分のふたつの項に分かれとるけど、右側は明らかに1/2だけど、はさんで示しておくか。左側は(1)を利用して上からは押さえられるなと。微分係数の定義式みたいになった。(実は(1)の不等式作らず最初から微分係数の定義式で良かった。。)下からはどうしよう。これも不等式なんかつくるのか。う~む、同じになるようにしたいなあ。まあまあいい近似ないかしら。う~ん、凸不等式っぽい形にも見える。う~む、グラフで考えてみて、やってみたらあっなんとか無事はさめました。(それが結局相加相乗使ったのと同じ式)。いずれにせよかなり難しいと感じたなあ。ちょっとパズル要素も強いし。。あかんこれは良く見たら自分の処理微妙すぎたな。めちゃくちゃ遠回りしすぎた。。。。

 

第3問 平行四辺形に外接する長方形の面積の最大値

あっこれは直感的にやりやすそう。普通に設定してくれてる角度で表していてくと。変域に注意しながら、いろいろな角度をθで表していけば、長方形が三角関数で表せましたね。a,bは定数であることに注して、まあsin合成でしょうね。角度のところがπ/2をとるかどうかに注意しながら、a,bの状況で場合分けして答えを出してあげると。まあこれもしっかりした問題なんですけれど、東大であることを考えると標準という感じになってしまうのかなと思います。これもできたら押さえたいんじゃないでしょうか。第1問くらいの難易度かなと。

第4問 二次式の値が平方数になるための条件

(1)はn^2+nの部部分がすでに(n+1/2)^2より小さいから平方数になるとしたら、n^2以下しかないなと。まあそれだけでいいのかな。もしいうとしたら、平方数をk^2なりにおいて左辺にn^2-k^2を左辺に寄せたらそれが0以上のはずだから、右辺も0以上でOKとか。蛇足かな。これは標準でしょうね。

(2)いろいろaを変えて調べていってもどういう原理で個数が確定していくのかいまいちわからないですね。a=nは確定的に解ですけど。こういうときは、証明問題ですから結論に働きかけるのが吉ですね。n^+n-a=k^2を右辺を4a+1になるように変形してみるかと。確信はないですけど、素数なんて条件を使えるとしたら、積の形かなと思いながら、因数分解できてくれと思いながら見てるとお~やった。あとは素数であるなら1×素数になるし、逆を示すとときは、逆の対偶を考えて、素数じゃなければ合成数だからみたいに議論する感じですね。それも細かいところまでしっかり書くとハード。入試の時間制限のかかっている中だからなおさらかなり難しく感じると思います。

 

第5問 カードを隣を入れ替えていって小さい順に並べる場合の数

(1)とりあえず状況調べてみると。ひとつは2以下がないといけないと。ふたつとも2より大きいとどうなるんだ。そうしたら入れ替えていったら1が一番左にはくるものの、2が2番めにやってこれませんな。それを記述すると。ちょっと書きにくい。。。標準なのか?

(2)いやあとりあえず飛ばして戻ってこれなかったので、僕はタイムアップでした。。すみません。。。まあ漸化式って言ってますな。nとn-1とn-2の関係だから、究極的には4と3と2の関係ですからとりあえずそれでつかもうと思いました。結局1番目が1or2のケースと、2番目が1or2のケースは自動的に残りのn-1枚の並びでOKのやつを並べたら良くて、だぶって数えている1番目2番目1,2のケースを引く形で漸化式を立てると。数そのものが違っても場合の数が一緒であるみたいなのが、完全順列の漸化式を立てるときを思い出しましたね。試験場であることや記述もしなければいけないことも考えるとほとんど無理に近いような難易度の気はしますが。。。答えだけなんとか合わせるだけならできるかもしれませんが。

 

第6問 複素数平面の変換の問題

割とオーソドックスな問題で、経験値が問われますね。

(1)変換の問題ですね。逆数の変換ですから、反転後実軸対称移動ですね。だから実部1は当たり前の結論ですね。欲しいところをwとでも置いて、zをwについて解いて代入したら終了ですね。円の上の点をsin,cosでパラメータ表示してもまったく難しくはないですね。易しい。

(2)1/α^2+1/β^2ですか。え~とαβ独立に自由に動くんですね。でも、(1)簡単すぎますしそれを利用してという合図ですね。(1)のwを1+tiとでも置いてパラメータ表示しなおしてあげたら、二乗したやつがどこ動くかパラメータ表示できますね。1+tiと1+siとでも置いて二乗の和をx+yiとでもおいてあげたら、複素数平面が関係ない変換の問題ですね。x,yに対して条件を満たすs,tが存在する条件を求めればいいだけですね。まあお決まりの処理をして解と係数の関係の逆で終了。標準ちょいプラスかなと。

(3)(2)の逆の領域を動くときにまた反転したものがどこを動くかですね。領域を求めるとかではなく最大値と最小値を求めよという問題ですね。僕は完全にxy平面の問題としてやりましたね。。ただのごり押し。文字固定をして動かしてあげるとかでやってあげたらいいのかなと思います。僕はxを固定してyを動かしてxが2以上かどうかで場合分けしましたが。2以下の部分は0以下かどかでも分けつつ。もう少しうまくできたかも。標準ちょいプラスかなと。(極方程式の利用が一番いいみたいです。いやあ、全然考えもしなかったです。)

 

しかし、東大の入試はレベル感が高止まりしています。難しいし、時間もないし、う~ん、これに耐えうるための勉強っていうのは間違いなくハードなものですね。アスリートの戦いという感じですね。

 

いやあ現場で戦いきった受験生を尊敬しますね。僕は少なくとも解くのが全く楽じゃないです。

しかし、毎年すごい問題を解かせて頂く機会を頂きまして、作問者の方々ありがとうございました。小さな塾の塾講師であっても成長しろよと言われているような気がします。ちょっと、他の入試問題も解いて上げていかないと。

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