何浪もすれば誰でも東大京大には合格できる?

松谷です。

タワシさんという芸人が4浪なのですが、ジワジワと成績を伸ばして今年こそは東大に受かりそうな成績をとっています。

そこから、浮かび上がる問いの一つがこれです。

 

何浪もすれば誰でも東大京大に合格できるのか?

 

僕の感想は、

理論的には誰でも何浪でもすれば受かるのだろうが、現実的にはなかなかそうはならない。

というものです。

モチベーションの壁、必要性の壁、忘却の壁、試験時間の壁、定員の壁

あたりが立ちはだかりそうな気がしています。

モチベーションの壁としては、何浪もしたときにそれでも受験勉強に費やそうと思えるか、東大京大合格にこだわろうと思えるかというのがあります。実際受験勉強って、苦労している人には、めちゃくちゃ面白いというわけではないも思うので、それを続けることができるのかという面があります。

また、塾でも反転授業などを実施していても2回目の授業をしているとほとんど全員が理解度合い定着度合いが上がっています。この回数を個々人が必要な分だけ増やしていけるシステムがあれば誰でも東大京大レベルの基礎力に達しそうな気がします。しかし、同じような学習の反復においては学習者のモチベーションが徐々に落ちていくというのも感じます。2回目でも少し下がるのですが、3回目は急に落ちると感じることがありますので。しかも、3回目でも同じ問題が出来ないということもあり、それは回数の問題ではなくなり、身につけてやる理解してやるというモチベーションの問題なのかなとも感じます。

必要性の壁としては、東大京大に4浪、5浪してまで行く価値があるのか?行く必要がないんじゃないか?ということです。世の中の有名な大学はいいところはたくさんあると思います。東大京大じゃなくても、阪大だって神戸大だって、東北大だって、早慶だって全部十分良い大学です。(タワシさんは現役で早稲田と東北大に受かってます)教授陣の実力は100%学生を満足させるレベルだと思いますし、研究なども充実しています。ノーベル賞級の研究もしてますし。それなら、そこに行って実力を磨く方が遥かに個人にとっては有益なんじゃないかなと。受験勉強だけに捧げるのはハイリスクローリターンだなと。

忘却の壁というのもあります。

学んだことを忘れて行くんですね。残念ながら人間は。受験勉強というと覚えることも多くありますが、それをメンテナンスすることも実際大変なわけです。僕だって大学受験の化学のことを覚えてますか?と問われればほぼ何も覚えてませんし。。そうなるとある程度期間内だからやりやすいという面があります。

あとは、試験時間の壁でしょうか。

受験では、内容的には分かった、覚えていたとしてもそれをスムーズに試験時間内に引き出したり、計算したり、運用したりといったことが必要になります。特に東大入試とかは割と時間がタイトな性質もあり、いわゆる頭の回転の速さも多少必要なようにも見えます。その力を鍛えることももちろんできるとは思いますが、簡単ではありません。

最後は、定員の壁でしょうか。

誰でも入れるか?となったら最後にやはり定員の壁が前に立ちはだかります。みんな入りたくて受けてるわけで、もし全員が最高効率で勉強してきたとしたら、定員の壁がある以上、定員を超えた分の人は弾かれてしまいます。

 

まあ、いろいろ壁を書きましたが、ある意味全部乗り越えられるといえば乗り越えられる壁ではあるので、それを乗り越えられる人にとってみたら、何浪もすれば誰でも東大京大に受かるということになります。でも、その壁を乗り超えるのがそんなに簡単じゃないというのが現実ですね。

ということで、基本は現役や一浪くらいでの合格できるように目指すべし。と思います。

 

まあ、医学部受験に関しては、東大京大より何浪してでも入るというモチベーションや必要性がある場合もあるので、もう少し事情は違うと思います。

難問を解くというより、標準問題や共通テストの点数をしっかりとることにフォーカスすれば、割と学習習慣をしっかりしている人であれば到達しやすい面はあるかもしれません。ベクトルがまた違いますので、それはそれで大変ですけどね。