既存生徒は新規生徒が増えると不利益を被るか
松谷です。
世の中のほとんどの塾が生徒を増やそうと努力していると思います。
塾側の論理からいうと、売り上げを伸ばして利益を確保したいという思惑があると思います。
それが投資であったり、従業員の配分への原資になりますからね。上場企業であれば株主への配当だったりにもなります。てか、そもそも上場企業だったら売り上げ利益の増大をステイクホルダーから要求されている節がありますからね。
一方で、すでに塾に在席している生徒さんや保護者さんからすると、塾の生徒が増えるということは、しっかり見てもらえない可能性があるのでマイナスになるのではないか?という感覚を持つかもしれません。
もし、その感覚が正しければ、たとえば、塾を紹介したり認知に協力したりすることは、自分の不利益につながるため、なかなか紹介するという力学が働きにくいと思います。
実際にどうなんでしょうか。
まあある意味ではその感覚は正しい面はあると思います。
たとえば、あるクラスである週は3人だったのが、次の週に10人になっていたらやはり講師の目線は分散する面があると思います。
ただ、実際クラスの定員を設けていればその範囲内であればほとんど問題にならないような気がします。
数学についてある一定のレベル以上の生徒であれば、ずっと解くのを見ていていちいち口出される必要はないからです。解くときには解くことに集中して、できたり、わからなかったときに聞ければそれでスムーズに進んでいくからですね。
そして、講師が変に暇を持て余しているとかなり無駄に口出ししたくなってしまうので、教えすぎという状況にもなりかねないかなとも思います。自分で咀嚼して考えてクリアしようとする時間が大切ですからね。
また、ある程度人数がいた方が競争心が高まったり、活気が出たりという面があるのも事実です。
全クラス1人や2人ではどうにも寂しいような気がします。
てかその場合は、集団指導というより、個別指導、家庭教師となりますね。
個別指導、家庭教師おおいに結構じゃないか!と思う人もいるかもしれません。
それは塾が存続する場合においてのみ通用する論理ですね。
もし、集団での指導をする形式の塾は、集団での指導をするという元で価格設定、時間設定などを行っています。
それが常に個別指導や家庭教師くらいの生徒数しかいないとすると確実に潰れます。
潰れたら少人数でよかったのにとか言ってられません。
そしてもちろん塾側は潰れないようにするために、より生徒を確保しようと営業に力を入れることになり、生徒へのケアではなく、結局営業にパワーを割くことになるわけですね。
それはまた本末転倒になるわけですね。
ということで、僕の結論としては、クラスサイズをある程度設定していて、塾側が欲を出しすぎずちゃんと断る勇気を持つことができれば、新規生徒がその範囲で増えても、既存生徒は不利益をこうむりません。
その範囲内で生徒が増える分には、活気も出て、良い競争環境もできますし、塾も過剰に営業に走る必要がなくなり、内部充実にのみ力を割けるので、winwinですね。
今、うちの塾は、僕の見れる範囲の中でかなり生徒さんに集まって頂いているので過剰に営業行為をする必要がなく、頂いた紹介の生徒さんと合うか合わないかお互い真摯に向き合うのとブログを書いているくらいです。小、中、演習1、英語など満席のクラスについては大変ありがたい新規の申し出を断腸の思いで勇気をもって断っています。半年後くらいに空きが出る可能性はありますが。(あと、いったんお預かりしたけれど確実に合っていないなと思った場合は正直にお伝えするようにしています)
あとは内部の生徒さんに力を必死に注ぐだけかなと思っています。
でも、紹介してくださる方が結構いらっしゃるので(紹介が生徒の4分の1くらいでしょうか)、多分既存の生徒さん自身は塾の生徒が増えることを特に不利益だとは感じてらっしゃらないんだろうなと思います。
というか、塾が潰れることによる不利益を被らないように紹介してくださっているのかな(笑)
がんばります(笑)