無理筋の計算を無理筋と分かるには経験が必要
松谷です。
僕がむかし何かの問題集でやった問題でできなかった問題で、復習してもなかなか正しい方針を選べない問題があったんですね。
こんな問題です。
途中までを割愛して僕が詰まった後半部分だけを抜粋していますが。
興味がある人はやってみてください。
で、これ条件の等式があって、そこから文字を消去して求めていくというものですね。
さてさて、で、
僕が当時やろうとして行き詰った解答を再現してみたら、これですね。
どうでしょうか。
やっていることは単純なんですね。aを求めたいから、等式からcosαをaで表して、そこからsinαもaで表す。
それをもう一つの条件式に代入する。ということです。
しかしながら、これ現実的に苦しいです。
試験時間を考えたら入試問題でこの方針を選んだらほぼ解けないと思います。
実際は、このように計算するのがいいんですね。
つまり、aを求めたいのに、解答から遠ざかってαだけの方程式に書き換えます。
そして、sinα,cosα,を求めておいてからaを求めるということです。
どうですかね。初見でこの方針をとれるかというとなかなかとれないんじゃないでしょうか。
しかもまずい方針でもやっていけば一応できるというのが嫌なわけですね。
いずれにせよ解答では、後者の方針を取らないといけないわけです。
しかしながら、実際に後者の解答方針を選べるようになるためには、前者の解答での間違いを経験していないとそれは無理です。
そのあたりが普段の勉強で踏めているかというのが大事なわけですね。
何かで聞きかじっただけではやはり正しい方針は選べません。
無理な方針で頑張った結果無理だった。なんで無理だったんだろう、どうしたら無理にならない方針を選べるんだろう。
無理な方針でやった場合の計算量はどくらいで自分はどれくらいかかってしまうのだろう。
そのように積み重ねてきた経験が一番大事なときに出るのだと思います。