文字を入れ替えた式が並んでたら元の形を考えてみる
松谷です。
A(a,b)から円C:x^2+y^2=r^2へ引いた二接線の接点をP,Qとすると、
PQを通る直線のことを円CのAを極とする極線と言ったりします。
その途中で、こういう場面があります。二接点を(x_1,y_1),(x_2,y_2)としたときに、(a,b)を通るので、
x_1 a+y_1 b=r^2
x_2 a+y_2 b=r^2
という二式が成り立ち。その式をじっと睨んで、
ax+by=r^2上に、(x_1,y_1),(x_2,y_2)がのっかっている。すなわち極線の式がそれである。
というように読み替える場面があります。
この似たような文字を入れ替えた式を見て、その元の形を考えるってちょこちょこあるんですね。
たとえば、
eのπ乗とπのe乗の大小を比較するために、次数が違うので、対数をとって、整理して
loge/eとlogπ/πの大小を比較をすればよいことがわかります。
そのあと、ぐっとにらんで元の形のlogx/xの増減を考える、なんてことがあります。
また、最近2回くらい遭遇したのが、次のような状況です。
異なるα,β,γが3次方程式f(x)=0の解という状況で、以下の式が成り立つような3次式g(x)を検討するという問題で、
g(α)-α^2+2α=0
g(β)-β^2+2β=0
g(γ)-γ^2+2γ=0
ぐっとにらんで、
元の形を考えてα,β,γがg(x)-x^2+2x=0の解だな、だから、左辺はkf(x)と書けるなと気づくみたいな。
まあ最後のは少し難しいと思うんですが、似たような形が並んでいたら、その式の特徴に敏感になるというのは大事なことですよね。
もちろん、和と差で考えて、対称式や交代式などを利用することも多いですしね。
短期間で2回遭遇したのが珍しかったので、記事にしてみました。