合格体験記その6

松谷です。

合格体験記がまたひとつ届きました!

京大文学部に合格した溝脇さんからです!

合格発表の時間。3/10の12時。僕は発表が怖すぎて教室に1人でいられなくて、公園に家族と一緒にいました。1201に見知らぬ番号から電話があって、誰?もしかして、と思ってとったら彼女で、電話口で絶叫号泣してしまいました。入試の怖さ嬉しさすべてが詰まった体験記です!どうぞ!

 

京都大学 文学部 溝脇光里 立命館高校

私は高3と浪人の2年間、松谷先生にお世話になりました。もともと数学は大の苦手で、いや、苦手というかアレルギーなんじゃないかというぐらいの数弱で、高3の春の時点で偏差値40くらいしかなかったと思います。最初、稲荷塾での授業には全くついていくことができず、予習も1問できたらいいくらいでした。塾で求められるレベルはかなり高く、数学の基礎の基礎もなかった私は何から手を付けていいかわからない状態でしたが、(松谷先生に何度も言われて)授業の復習をやっていく中で少しずつ分かるようになり、模試の成績も少しずつあがっていきました。常に数学から逃げようとしていた私でしたが、松谷先生の演習1では「解けないと帰れない問題」があり、先生が夜遅くまで根気強く教えてくださって嫌でも理解して帰ることができました笑ほんとうに感謝しています。
高3の一年間で数学の成績はかなり伸びたのですが、結果、京都大学には5点差で落ち、浪人することになりました。どの教科も合格点ギリギリのラインにいたので、春、夏は少し時間をかけて基礎を詰めなおすことができました。(浪人生へ 春夏でどこまで基礎を完璧に詰められるかが勝負です。浪人生だからこそ、基礎を徹底することが重要です。)2周目の演習1でしたが、学ぶことはまだまだたくさんあり、次の授業で何を聞かれても答えられるように授業の復習は徹底しました。また予習の4題もなんとしてでも解いて持っていきたかったので、毎週合計で9時間ほど使って考えました。(やりすぎ。)毎週、木曜日の演習1に向けて生きていました笑このようにして前半期を過ごし、夏休みのタイミングで一気に基礎レベルの問題を解きなおす作業をすると、自分で実感するくらい数学の成績が伸びました(松谷注 冠模試数学偏差値70超え!)。秋以降は、他の文系教科との兼ね合いで数学に割ける時間が少なくなり伸び悩みましたが、松谷先生の「根本的に数学ができなくなった感じはしない。」という言葉を信じて、塾で扱った問題の予習復習を中心に勉強をつづけました。
二次試験本番、前夜に寝られない、という致命的なミス?をしまして(実は共テも滑り止めの同志社の前夜も。)、結果的に数学は計算ミスで、解けそうな問題が何問か解けず非常に動揺しました。(松谷注 彼女の答案は本当にしっかりしていて全問題正しい方針を立てることはできていたので最後に計算ミスしたもののかなり部分点がもらえてるんじゃないかと思います!!)1日目の試験後に松谷先生と電話して、なんとか気持ちを切り替えて、2日目に向かいました。不合格の恐怖よりも、2年間で一番勉強した数学で実力を見せられなかった後悔と先生に申し訳ないという気持ちのほうが大きく、試験が終わってから、入試はこれまでの準備の過程は関係なくその一回で決まってしまうものであることを嫌というほど実感しました。本番は思ったよりも緊張します。これから入試に向かっていく人たちは勉強だけでなく、冠模試などを活用して、本番で全力を出し切るための練習もするといいと思います。
合格発表の時は人生で一番緊張しました。合格がわかって真っ先に松谷先生に連絡しました。先生なくしては合格できなかったと思います。2年間、ほんとうにお世話になりました。ありがとうございました!

特に数学が苦手な後輩へ
前述のとおり私が塾に入った時の数学の成績は、ものすごく低かったです。その上数学が嫌いでしたが、1年で京大(文系)を受けられるくらいにはなりました。最初は何も理解できなくて辛いけれど、まずは先生が授業中に基礎だ、とおっしゃった問題を(先生に質問するなどして)1週間でなんとか理解し、書けるようにする努力を続けていけば、気づかないうちに少しずつ数学ができるようになっていきます。まつたに塾の解き方は、数学が苦手だと特に、とっつきにくく敬遠してしまいがちなものが多いですが、一度理解して使えるようになるとかなり便利なことに気が付きます。ぜひ諦めずに、理解する努力をしてみてください。また夏休みなど時間が取れる時に、それまでに解いた基礎問を一気に復習してみるのも有効です。それまでばらばらに理解していたことが頭の中で整理されて、体系的に理解でき、その後の応用問題を解く際に役立ちます。

 

京大文系を受ける人へ
もし勉強の仕方で困っていたら、参考にしてみてください。
・数学
前述のとおり。
・英語
和訳、英作ともに語句が難しく、発展的な内容を問われているようではあるけれど、結局はシンプルな問題なので、基礎的な英語力が最終的には大事になってくると思います。単語帳はやりすぎず、皆が知っている英単語を覚え切ること。文法的な理解を持って、構文をきちんととらえることができるようになると、単語の知識はそれほどなくても英語の点数は安定しました。過去問でも、それ以外の英文でも、読んでいて意味が理解できても構文が取れないところは下線部以外でも抜き出して丁寧に構造を見る癖をつけるといいと思います。英語はルールの暗記(語彙や文法、構文)とそれの運用の練習(和訳、英作)とのバランスが重要だと思います。自分の勉強法を見直してどちらかに偏りすぎていないか注意してみてください。ちなみに駿台の25か年はものすごくおススメです。解説がわかりやすい。
・現代文
京大の現代文には本当に悩まされました笑 文章も難しいし、記述量がとにかく多い。ただ論説、随筆では問題は基本、「傍線部はどういうことか、説明せよ。」と、「傍線部というのはなぜか、説明せよ。」の二種類しかなく、小説でもそれに心情説明の問題がくっついてくるだけなので、それぞれの答え方の軸を自分の中で作っておくと本番も安定した答案が書けると思います。むやみに答案を作成するのではなく、一問一問、確実に書かなければならないポイントを押さえて、6割に持っていくイメージです。例えば、論説の「傍線部は、どういうことか。」の問題では、(文章の前後を参考に)傍線部の言葉の換言をすることがメインで、それにプラスで(行数との兼ね合いも考えながら)、省略されている論理を補ったりしていきます。小説の心情問題は、心情を表す適当な言葉が思いつかなくてもその心情に至った経緯、背景、変化前の心情、は必ず押さえられるポイントです。このように、現代文でも問題によって押さえるべきポイントが必ずあるので、それを京大の過去問を解いて解説を読む(重要)中で意識して身につけるようにしたらいいと思います。書くポイントがわかったら次は記述の練習。
・古文
古文は結構得意だったのですが、文法、単語などの知識の暗記と相当量の読解の二つがそろって初めて読めるようになりました。その両方が一気にできるので、最初はめちゃめちゃ大変ですが文系生なら全訳がいいと思います。文法書片手に全訳です。わかるようになるまで助動詞は全部丸つけて意味を書き、敬語の種類と対象も書いたうえで現代語訳。続けていけば古文は無敵になるかも笑
・日本史
日本史はとにかく覚えることが多い!最近は易化傾向ですが、それでも細かい知識は聞いてくるし、論述も30点分あります。アドバイスとしては、まず暗記は忘れては覚える、の繰り返しだということを前提に勉強を進めること。ついつい焦っていろんな知識を完璧に覚えたくなるけれど、結局は二次の当日に全部覚えていることが目標です。まずは、超基礎的な通史がひととおり載っている参考書を一冊用意して、それを完璧にするといいと思います。日本史は共通テストでも二次でも、時代の流れが重要なので、そこに載っている知識は一年を通して必ず覚えているという状態にすると、プラスアルファの大量の知識を整理して効率的に覚えていけると思います。論述に関しては、問題の条件に合わせて必要な要素を思い出して過不足なく選択するという練習は、ある程度二次用の暗記ができてからでいいと思いますが、書き出した要素を200字以内で簡潔にまとめるのは練習が必要なので、知識は教科書や参考書を見ながらでいいので早いうちから過去問に取り組み、まとめる練習はしておいたほうがいいと思います。200字でまとめるのがすらすらできるようにしておけば、あとは暗記だけで二次前に焦ることはないと思います。

 

 

彼女は文系科目がものすごく得意で好きな一方で、本当に数学が苦手でした。冠模試でも1問も完答してないくらいでしたが、持ち前の明るく素直な性格で授業予習復習に取り組んで、入試の最後の最後まで本当に真摯に勉強していました。その結果、高3のときの伸びは過去の受験生でも一二を争う伸びで本番もうまくいって5問中3完。これは行った!と思ったのにまさかの5点差不合格。得意科目が逆に上手くいかなかったようです。

ショックを受け、責任も感じましたが、合格をつかみ取らせてあげられなかった僕のもとでもう1年やりたいと申し出てくれたんですね。こんな自分を信頼してくれる子がいるなら何が何でも今度は合格をつかみ取らせてあげたい。そんな思いでもう1年指導にあたりました。1年目に比べて本当にさらに実力がついたし、多少のアップダウンはありましたがらそれでも今度は正直間違いないと思っていました。

 

試験当日までは。

 

試験当日、1日目の数学のあとに、数学が簡単だったのにできなかった。とslackで連絡がありました。文面だけでも動揺が伝わってきて、もしなんかあればいつでも電話してき、と電話番号を書いておきました。かかってきた電話越しでも分かる震える声、彼女の動揺が直に伝わってきました。直感的にここで立ち直らなければまずいと思いました。短い時間で二つだけ伝えました。彼女の答案は本当にしっかりしてるから京大は部分点を必ずくれていること、1日目の国語は上手くいってるから2日目の英語と社会で落ち着いて実力を出せば合格できること。これを伝えて大吉の写真とともに、英語の試験での注意点などを伝えて2日目だけを考えるように促しました。

 

合格発表までの間、本当に生きた心地がしなかったです。

 

そして、合格発表の時間直後の見知らぬ番号からの電話。彼女の声を聞いて泣き崩れてしまいました。

 

2年間本当に本当に頑張ったね。本当におめでとう!!僕が心から誇りに思える生徒でした!

 

後日、ランチ会で聞いたら大きな計算ミスを2つくらいしていたみたいでした。特に口を酸っぱくして言っていた一般項にn=1,2を代入しての確認で合わなかった部分に激しく動揺していたみたいです。でも多分今回の問題が4完半くらいできるくらい簡単に感じたことがそもそも実力が上がっていた証だなと思いますし、おそらくしっかりした答案のおかげで部分点をかなり拾えていたのかなとも思います。ベストは出なかったにせよ、彼女の努力が合格という形で報われて本当にほっとしました。

入試の怖さ嬉しさを改めて知りました。

 

後の受験生も本当に必死に頑張れ!という彼女からの身を挺してのエールかなと思います。

 

文系受験生に対するアドバイスも一生懸命してくれましたね!上から目線で語ってるようにとらえられたら嫌だなと気にしてましたが、それでも後輩の誰かの役に立つならと書き残してくれました!必要な人は参考にしてみてください!

 

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