私立の医学部の難易度

松谷です。

私立の医学部をうちの塾として積極的に推してるということはありません。

メインは国立医学部志望だと思います。

ただ、ご家庭の状況が許せば、併願校として私大の医学部を受けることもあるかと思います。(奨学金などを上手く生かしたり、いい成績だったりすれば、可能性があるご家庭も広がるのかもしれません。可能性があるなら生かせばいいし、可能性がなければ自分の選択肢のなかで勝負する。それだけです。)

で、昔は私立の医学部って、難易度的にはめちゃくちゃ簡単だったと思います。

それこそお金を出せばだれでも入れるといった感じでしょうか。

でも、昨今の医学部人気もあって、そういう大学はほとんどなくなってきたかなと感じます。

 

とはいっても、さすがに私立医学部乱れ打ち作戦をとるようなタイプの受験生は医学部専門予備校さんと相性がいいはずで、うちの塾とはご縁がほとんどありません。そういう塾の体制のなかで頑張ってもらうのでいいと思います。プロの良い先生が熱心に個別に教えてはるはずです?本当のところは知りませんが。。。

 

 

ですが、うちの塾としてもちょこちょこいらっしゃるのは、国公立医学部志望だけど、併願で大阪医科薬科大学と関西医科大学は受けるみたいなタイプでしょうか。

ここの合格難易度なんですが、いままで感触ではだいたい地方の医学部と同程度というように感じてきました。

九州とか東北とか四国とかにあるやや入りやすい方の国公立大学医学部とだいたい難易度が同じなのかなと。共通テスト失敗しても受けられるという良さが私立にはあるのでちょっと種類は違うとは思いますがざっくり同じくらいかなという感じかなと。

 

でも、これらの数学の入試問題をつぶさに研究しているわけではないので、少し空いた時間に今年2023年の大阪医科薬科大学の医学部の問題を解いてみました。どこかの予備校さんの解答を貼り付けておきます。

M_daii_2023A.pdf (mebio.co.jp)

ふむふむ。

5大問ですね。細かくは下に書きましたが、

全体として言えるのは、普通にしっかりした問題です。イメージとしては東北大とかそんな感じでしょうか。

よく差がつきそうな問題ですねえ。しっかり勉強してるかが問われるというか。全部どこかで見たことがあるようなデジャブ感がある問題をちょっとだけ趣向を変えている問題が多いですね。普段より少し難しくなったらしいですが。

阪大医学部とかそういうところに受かるかどうかというレベルの学習している生徒のなかには満点近くも取れる生徒もいるでしょうし、標準入試問題に苦労しているなんとか私立医学部に行きたいという層にとっては2割くらいになってしまうのかもしれません

まあ、数3主体だったので、演習1と演習数3でも対応できますが、演習2と演習数3までやっても別にオーバーワークすぎるということもありませんね。

つまり地方の一般的な医学部よりは問題が難しいということですね。

ふむふむ。勉強になりました。ありがとうございました。

 

各大問の内容。

第1問微分。曲率円の中心が動く軌跡の長さ。

曲率円の中心を求めるお決まりの流れから、パラメータ表示された曲線の長さの公式に当てはまての置換積分といった感じですね。東大京大の問題の標準よりはやや易しい。

第2問積分と曲線。Y=f(x)sinxというタイプの減衰曲線の逆向きの曲線(増幅曲線?)に関する面積の極限。

まず、グラフをだいたいイメージするところが大事ですね。y=f(x)(今回はe^x)の周りをちょろちょろするイメージを持ちながら、X軸との交点やY=f(x)とn番目の交点とn+1番目の交点を求める。これはsinの部分が0になるか1になるかで関連する面積比の極限を求めていく感じです。極限ではlogの重要極限を使う感じですね。こちらも東大京大の問題の標準よりちょっと易しいともいえるが作業量が多いことも加味すると標準くらいかもしれません。

第3問

複素数平面。1の2n+1乗根を表す複素数平面の単位円上各点と1との距離の積を考える問題。高度典型問題。ちょっと難しい問題集なら取り上げているような問題ですね。僕も補足事項でしっかり述べるようにしています。ということで知っているか知らないかで恐ろしく難易度が違います。知っていたらやや易。知らなかったらやや難。そういった問題です。

第4問

確率。(1)で規則をとらえてnが小さい数字で確率をミスなく求める。そして、(2)ではそこから確率漸化式を立てる。という感じです。よく見る出題ではありますが、僕が最初立てた漸化式が結構解くの大変そうなやつだったので(P_(n+1)=P_n-4/27P_(n-2))、やべっと思いながら別の方針で補助数列を用いて検討しなおすという過程を経て簡単な漸化式に落ち着きましたねP_(n+2)=1/3P_(n+1)+2/9Pn。最初で場合分けした方が簡単だったかな。これは東大京大の標準くらいかな。

第5問

整数。9進法の末尾に0の続く数について検討する問題。9進法の1の位は9で割った余りであることを理解していれば、あとは、その整数が持っている3の素因数の数の話になります。最後はちょっと地道な計算を経て終わり。標準くらいでしょうかね。

 

 

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